「組織のLCA」研究会
【目的】「組織のLCA」の事例作成と計算方法の確立、SCOPE3との相違の分析
2013年9月から「SCOPE3と組織のLCA」研究会を立ち上げ、SCOPE3のよる企業の温室効果ガス算定の事例作成と、温室効果ガスだけではなく多様な環境影響を評価する例として水の消費量の評価を取り上げて検討を進めて来ました。その成果を、2014年7月1日に行われたLCA日本フォーラム総会記念セミナーでの発表としてまとめました。また、2014年10月につくば市で開催されたエコバランス国際会議で特別セッションを組み、世界へ向けて発信しました。さらに、一部の事例は、本年8月にフランス・ボルドーで開催されるLCM2015で発表される予定になっています。
組織のLCAの方法は、ISO/TS14072として2014年4月に最終案が承認され、2014年12月に発行されました。また、UNEP/SETACライフサイクルイニシアチブは、このISO/TSの具体的実施方法を示すガイダンスを本年(2015年)1月に発行しました。ECの環境フットプリントの活動も含めて、世界での企業の環境側面の評価は、温室効果ガスから多様な環境側面へ進んでいると考えることができます。
そこで、今までの「SCOPE3と組織のLCA」の研究会を、「組織のLCA」を主とする方向へ再編したいと思います。この研究会でjは、UNEP/SETACライフサイクルイニシアチブが発行したガイダンスを参考に、組織のLCAの実施事例を作成します。温室効果ガスだけでなく、その他の環境影響を一つだけでも取り上げることが望ましいのですが、温室効果ガスだけであっても、SCOPE3にとらわれずに、「組織のLCA」の方法に沿った事例の作成を支援します。本研究会では、SCOPE3と組織のLCAの方法論の違いについても議論します。
最終的には本研究会の成果を積極的に海外に伝えることで日本の産業の立場を明確にし、日本企業の方法論を世界の標準にして行く活動を行いたいと考えます。多くの皆様のご参加を期待します。
開始 : 2015年4月~
終了 : 2017年3月(予定)
工学院大学工学部環境エネルギー化学科 教授 稲葉 敦先生
1 WGへの参加企業は5~10社程度とします。
2 1回/2~3ヶ月(2時間/回)程度の頻度でWGを開催します。
3 参加メンバーにはLCA算出結果をWGに提供していただき、WGにおいて解釈、課題摘出等について検討・レビューします。
4 本研究会の結果を報告会開催または報告書に纏めます。
参加費はありませんが、WG参加への交通費、資料作成等は、各社参加者負担となります。
WG開催は、原則、都内近郊になります。
(会場手配、配布資料コピーは事務局にて用意致します)