IPCCの特別報告書によると、現状の温暖化ガスの排出ペースが続くと2040年ごろの気温上昇が産業革命前より1.5℃に達すると予測されています。これは、現状ではパリ協定が努力目標としていた1.5℃以内という目標達成が難しいことを示すと同時に、気温上昇を抑える対策として、大気のCO2を固定あるいは年間固定量を増大させることなどによるネガティブエミッション(NETs)の導入を早急に検討せざるを得ないことを示しています。
本セミナーでは、ネガティブエミッションについて、その量的な必要量、現状での技術的な検討状況、政府の取組みなどについて専門家を集め、ネガティブエミッションの技術、システム化の現状と課題についての講演を行いました。約150名以上の参加者にご来場頂き、盛況に開催されました。
開催日時: | 2018年11月8日(木)13:30 - 17:40 |
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開催場所: | 工学院大学 新宿校舎8F A-0811 |
主催: | LCA日本フォーラム 日本LCA学会 パリ協定後の産業研究会 工学院大学 |
日本LCA学会パリ協定後の産業研究会 / 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 副研究部門長玄地 裕
13:30 |
開会挨拶
LCA日本フォーラム会長 / 東京大学 名誉教授 山本 良一 |
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13:35 |
Session 1; 世界的な動向 - 何がどれだけ必要か?
1.エネルギーモデルの中でのNETsの量的な必要性 エネルギー総合工学研究所 地球環境グループ 部長 黒沢 厚志 2.バイオマスのCCS BECCS 電力中央研究所 テクノロジープロモーションユニット 上席研究員 山本 博巳 3.気候工学(ジオエンジニアリング) 東京大学 政策ビジョン研究センター 准教授 杉山 昌広 |
15:00 |
Session 2; 日本での活動 - 我々ができること
4.カーボンマイナスプロジェクト(バイオ炭CCSと環境保全野菜クルベジ) 立命館大学 OIC総合研究機構 教授 柴田 晃 5.乾燥地植林及び沿岸生態系修復によるCO2固定 工学院大学 環境化学科 准教授 酒井 裕司 (15:40 - 15:50 休憩) |
15:50 |
Session 3; 政府の取組み
6.国内および海外のCCSの動向と今後の課題 経済産業省 産業技術環境局 地球環境連携室長 川口 征洋 7.地球温暖化対策としてのCCSと環境省のCCS事業 環境省 地球環境局 地球温暖化対策事業室長 相澤 寛史 |
16:45 | 総合討論とまとめ
◇ 世界の議論の方向~ネガティブCO2エミッション国際会議出張報告 産業環境管理協会 佐伯 順子 ◇ パネルディスカッション モデレーター: 日本大学 生物資源科学部 教授 水谷 広 |
17:30 | 閉会挨拶
工学院大学 環境マネジメント工学研究室 教授 稲葉 敦 |